2009年9月9日 静岡県西部地域交流プラザ「パレット」にて

ボランティア・NPOの活動拠点としてご紹介させていただいた「パレット」さん。

主にミーティングルーム・印刷機などの提供や、情報提供・機関紙発行の他、
活動に関する相談等をされていることは、以前ご紹介させていただきました。
→詳しくは公式HPへ : http://www.s-palette.jp/index.html

今回は、私が来年4月に設立を予定しているNPO団体について、
パレットさんの「NPO法人設立相談会」を利用させていただきました。

その内容が素晴らしかったので、ご紹介させていただきたいと思います。

パレットさんでは、NPO法人設立アドバイザーという方に
個別に相談できる「NPO法人設立相談会」が定期的に開催されています。

↓以下はその相談の様子

NPO法人相談会では、NPO法人に興味関心のある方に始まり、
NPO法人の設立方法、設立のための法的・財政的知識、
設立後の運営方法などを知りたい方に向け、個別なアドバイスをしてくれます。

1グループにつき1時間ほどの時間を割いてくれて、
予約制で事前に約束をすれば手軽に相談ができます。

私のケースは、来年4月に設立を予定している、
アート・イベントを企画するNPO法人の立ち上げの手続きについての相談。

まずパレットさんの窓口で名前を告げると、奥の会議室へ。
既に待っていた相談員の方とあいさつをし、相談が始まりました。

相談員の方は普段は行政書士をされている方で、
定期的にこのような相談会に善意で参加して下さっているのだそうです。

最初に私がこれから設立しようとしているNPO法人のことをお伝えし、
「何から手をつけたらいいか?」などの不安を話しました。

あらかた話をお伝えすると、まず教えてくれたのは、
そもそもNPO法人とは何か?」ということについて。

そもそもNPO活動というのは個人レベルから始まります。
そこに人が集うようになると、「任意団体」という非公式の団体になります。

これがもっと大きくなり、財産等の問題が絡んでくると、
法人格を持つ必要が出てきて、NPO「法人」を設立するこになるのだそうです。

次のステップは、NPO法人の設立の手続きについて。
簡単に言うと、「同志を10人集める」ことと、
「書類を提出し認可を受ける」ことです。

そこまでは私も知っていて、10人の仲間は集まっているし、
あとは定款、設立趣旨書などの書類を作成し、
各地域の関係機関に提出すれば良いのです。

しかし、目からウロコだったのは、書類に関する相談員の方の説明。
本当に大切なのは、書類作成段階での「魂入れ」にあるのだそうです。

書類作りだけであれば、書式に則って言葉を埋めていけば良い。
言ってみれば、いい加減に作ろうと思えば作れてしまう。

しかし、そうすると設立後に問題が起きるケースがあるのだそうです。

最初に集う10名は「同志」。
上下関係も無く、一つの目的に向かう仲間なのである。

そして設立趣旨書は、その向う「目的」と「活動」の種類、
そして具体的な「事業」を明らかにするものです。

だから設立趣旨書の時点で、同志の想いが結晶されている必要があります。
「何のためにやるのか?」「何をやりたいのか?」を
仲間で押さえておかなければならないのです。

そのためには、書類作成前の話し合いが必要。
そして皆の想いを設立趣旨書という「足場」として固めなければなりません。

設立趣旨書の項目の中で、
「目的」はNPO法人のいわば旗印。
「活動」はNPO法人のやりたいことが何にあたるのか?という分類。
「事業」はNPO法人の具体的にやりたいことを表現したもの。

ここまでは仲間の総意のもと、「魂入れ」をしなければならないのです。
なんか、会社設立の時の理念作りに似ていますね。

また、「想い」だけでは事業は進まないので、
最低2年先を見通すために、「計画書」「予算書」も作る必要があります。

書類はただ作ればいいというものではない。
作る段階で仲間の意思確認ができ、想いを共有することができる。
書類提出は実は良くできた仕組みだったんです。

【ちなみに最初の段階の作成書類は以下の通り】
■特定非営利活動法人設立認証申請書
■定款
■設立趣旨書
■設立後2年分の事業計画書
■設立後2年分の収支予算
■設立総会の議事録
■役員名簿
■役員の住所を証明する書類
■メンバー10人以上の名簿
■その他、法令に関する誓約書、確認書など

その他、設立に関する時期など、個別の相談をいくつかしながら
約1時間にわたる相談会は終了しました。

相談して本当によかったと思ったのは、
単なる手続き方法を教えてもらっただけでなく、
うまく運営するための「考え方」の部分を教えていただいたことです。

終了後、私は早速仲間に連絡し、
「魂入れ」のためのミーティングを企画しました。

これから10人の同志で、「何のためにやるのか?」
「何をやりたいのか?」をじっくり話し合いたいと思います。

西部パレットの相談員の方を含め、スタッフの皆さん、
ありがとうございました!


静岡県西部地域交流プラザ「パレット」
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【HP】http://www.s-palette.jp/index.html