演奏や手品をするボランティアの存在を知った私。
大変な興味を持ちながらも、日ごろの営業に明け暮れる。

かつての童謡コンサートのような感動を全ての方に。
そんなことを思っていたが、実際にはボランティアの方が、
それと同様のことをやっている。

そんな素晴らしい人たちがいるのか。
そう思う一方、それならそれでいいのか。
僕が特に何をする必要もないな。と思った。

そんな中、またある施設に訪問した時のこと。
その施設は、やはり毎年祭りなどでボランティアを呼ぶらしい。

しかし、その施設では悩みを抱えていた。
「ボランティアの方は来て欲しいんだけど、
 スタッフの”つて”でしか呼べないから、
 毎年同じ人が来て少しマンネリしてるんだよね。」
なるほど、そういうところもあるのか。

また、別の施設では、
「落語とか、やってくれると喜ぶんだけどなあ。」
「小さい子が歌や踊りをやってくれるといいんだけど。」
なるほど。まだまだ要望はあるのだ。

いろんな話を聞き、分かったことは、
●実際に、演奏や手品をしてくれるボランティアの方が居ること
●施設では定期的に地域から娯楽系のボランティアの方が来てくれること
●施設の中では、なかなかボランティアを呼べない施設もあること
●演奏なども、もっといろんなジャンルがあると利用者さんに喜ばれること

「じゃあ、こんなのがあったら、どうですか?」
とある施設さんで、僕の妄想を話してみた。

その妄想とは、施設・娯楽系ボランティアの方が参加するコミュニティサイト。
その中で、お互いが地域やジャンルなどで検索し、情報を閲覧できる。
そして、そのサイト内で自由に交流ができて、出演依頼等ができる。
出演後にはその口コミなんかも書けて、より交流が深まる。

「そんなのがあったら、いいなあ」
発想に喜んでいただけたので、早速行動してみることに。

サイト作りには多少お金がかかるが、
利用する方からは一銭もいただくわけにはいかない。
だって、ボランティアなんだから。
ネットなので、広告や協賛ぐらいしか無いだろう。

しかし、これは私たちのお客様(施設)には喜んでもらえるし、
そんな交流が全国で起きたら素敵だと思う。

会社に戻って社長に話してみた。
「日ごろお世話になってるお客様が喜んでくれるなら、いいんじゃないか?」
物分りが良いのか、ちょっと変わってるのか、
うちの社長は二つ返事だった。

そこで作ったのが、「娯楽ボラ.com」である。
僕の娯楽ボランティアへの想いが一歩進んだ瞬間だった。